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スピードスケートは、氷上で速さを競うスポーツです。時速60キロにも達するスピード感が最大の魅力です。
見どころは、何といってもハイスピード競技であること。時速60キロメートル(最速)に達することもあります。
加速とトップスピードのカーブ技術など、ダイナミックさは迫力満点です。
また、短距離はスタートダッシュでいかに速くトップスピードに乗り、そのスピードをコーナーワークでの技術により加速できるかがカギとなります。
長距離は、ペース配分をしながらラップを刻み、粘り強い体力、スケーティング技術が必要となります。
1周400メートルのダブルトラック(内側半径26メートル、レーン幅4メートル)で競技が行われます。
ダブルトラックは、インコース(内側レーン)とアウトコース(外側レーン)の異なるスタートレーンからスタートし、バックストレート(交差区域)でレーンを交換して滑走します。
インコース、アウトコースは事前の抽選によって決められます。
レーン交換はアウトコースを滑走している選手に優先権があり、インコースを滑走している選手は、アウトコースを滑走している選手の進路を妨げてはなりません。
選手同士の接触やアウトコースからインコースにコース変更してきた選手の進路を妨害したと判断された場合は、失格となります。
スピードスケート競技には、複数の種目があります。
オリンピックをはじめとする多くの国際大会で「ダブルトラック」方式が採用されています。
インレーン(内側レーン)とアウトレーン(外側レーン)から2人の選手が同時にスタートし、1周(400メートル)ごとにバックストレート(交差区域)で交差してコースを変えながら滑ります。
国体などで行われる日本独自の競技です。
※日本では、数人の選手が一斉にスタートし、その順位を競うシングルトラックレースもあり、国体などで採用しています。これは、日本独自のルールです。
2006年のトリノオリンピックから実施されている種目です。
チームパシュートレースは、1組2チーム(各3選手)でタイムを競う種目です。同時に3人がスタートします。
各チームの3人目の選手がゴールした時点のタイムで勝敗が決まります。
一方のチームはリンクのフィニッシュライン側からスタートし、もう一方のチームはバックストレートの中央からスタートします。
女子は6周、男子は8周滑走します。
先頭交代のタイミング、回数、技術などの戦術が重要で、空気抵抗を少なくするためにいかに選手同士の間を詰めて滑れるか、スムーズに先頭交代できるがポイントです。
小平奈緒選手は、2010年バンクーバーオリンピックのチームパシュートレースで、銀メダルを獲得しています。
2018年の平昌オリンピックで初めて採用された種目です。複数の選手が同時にスタートし、男女ともに16周滑ります。
順位の決め方は、4周通過ごとに中間ポイント(1位 3点、2位 2点、3位 1点)が与えられ、ゴール順位の最終ポイント(1位 60点、2位 40点、3位 20点、4位 10点、5位 6点、6位 3点)との合算で順位を決めます。
スタート後の1周はペースをつくるため追い越しは禁止されており、これに違反すると失格になります。1周目が終わるとスターターがピストルを鳴らし、選手は追い越しができるようになります。
ショートトラックと同じ様に、衝突などによる怪我の危険を回避するため、ヘルメット・ネックプロテクション・手袋等の着用が義務付けられています。
同じ国の選手同士が団体戦のように協力して駆け引きを行いますが、あくまでも個人種目です。
ポイントが決まる前には、壮絶なスプリント勝負が繰り広げられ、転倒や接触も多くなります。
ショートトラックのような急なカーブを攻略する技術、位置取りを含めた駆け引きも重要になります。
スピードスケート競技で使用される靴は、主に2種類あります。
氷を蹴る時にかかと部分で刃が靴から離れる「スラップスケート」は、オランダで開発され、今ではスピードスケート競技の主流になっています。
キックした後にバネ仕掛けで戻る仕組みになっているため、かかとが上がっても刃が氷に接している分、氷に長く力を伝えることができます。
足首の可動範囲が広がり、疲れにくいという利点があります。
もう一つは、「ノーマルスケート」。
スラップスケートに対して、従来型のスケート靴です。つま先とかかとの両方で刃に固定されています。
スピードスケートのオリンピック種目および周回数は、次のとおりです。
種目 | 周回 | 男子 | 女子 |
---|---|---|---|
500メートル | 100メートル+1周 | 〇 | 〇 |
1000メートル | 2周半 | 〇 | 〇 |
1500メートル | 300メートル+3周 | 〇 | 〇 |
3000メートル | 7周半 | - | 〇 |
5000メートル | 12周半 | 〇 | 〇 |
10000メートル | 25周 | 〇 | - |
マススタートレース | 16周 | 〇 | 〇 |
チームパシュートレース | 男子8周、女子6周 | 〇 | 〇 |
過去のオリンピックに出場した、茅野市にゆかりのあるスピードスケート選手をご紹介します。
ショートトラックで出場した茅野市出身選手はこちらをご覧ください。
茅野市出身。茅野市立豊平小学校、茅野市立北部中学校、長野県伊那西高校、信州大学 卒業。
2010年 バンクーバーオリンピック
2014年 ソチオリンピック
2018年 平昌オリンピック
2010年 茅野市市民栄誉賞 受賞
2018年茅野市特別市民栄誉賞 受賞
茅野市出身。茅野市立泉野小学校、茅野市立東部中学校、東海大学付属第三高校(現在の東海大学付属諏訪高校) 卒業。
茅野市縄文ふるさと大使
2006年 トリノオリンピック
2010年 バンクーバーオリンピック
茅野市出身。茅野市立永明中学校、東海大学付属第三高校(現在の東海大学付属諏訪高校)、山梨学院大学 卒業。
2010年 バンクーバーオリンピック
上伊那郡辰野町出身。茅野市立北部中学校、東海大学付属第三高校(現在の東海大学付属諏訪高校)卒業。
茅野市縄文ふるさと大使
1998年 長野オリンピック
2002年 ソルトレークシティオリンピック
2006年 トリノオリンピック