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「スケート競技」の中に、「ショートトラック」と呼ばれる種目があります。
リンクは、「スピードスケート」の400メートルトラックとは違い、「フィギュアスケート」や「アイスホッケー」と同じリンクで111.12メートルのコースを滑走します。
「氷上の競輪」と言われるほど駆け引きが見どころで、選手が入り乱れる迫力満点のレースです。
多人数が密集して滑走するため、接触や転倒も多く、前を滑っている選手が転倒し、後ろを滑っていた選手がトップに躍り出ることもあるため、フィニッシュラインを通過する最後まで目が離せません。
標準トラックは、一周111.12メートル。小さなリンクを時速45キロ(最速)で滑走します。4~6名の選手が同じコースを滑るため、相手を抜くタイミングや駆け引きが常に行われ油断できないレース展開でスリル満点です。
また、トラックのコーナーが小さいため、氷に手をつきながら、体を大きく傾けスピードを落とさずにコーナーを滑らかに曲がる技術もショートトラックならではの見どころです。
予選ラウンドから勝ち抜き方式で決勝へ進みます。
オリンピックでは、
個人競技 男女:500メートル、1000メートル、1500メートル
リレー競技 女:3000メートル、男:5000メートル、男女混合リレー 2000メートル
がおこなわれます。
距離 | 周回 |
---|---|
500メートル | 4.5周 |
1000メートル | 9周 |
1500メートル | 13.5周 |
2000メートル | 18周 |
3000メートル | 27周 |
5000メートル | 45周 |
ショートトラックは、競技中の転倒や、選手同士の衝突に備えて、用具の着用が義務付けられています。
過去のオリンピックに、ショートトラックで出場した茅野市出身の選手をご紹介します。
茅野市出身。茅野東部中学校卒、東京女子体育大学卒業。
1998年 長野オリンピック
2002年 ソルトレ-クシティオリンピック
2006年 トリノオリンピック
茅野市出身。岡谷東高校、早稲田大学卒業。
2010年 バンクーバーオリンピック
2014年 ソチオリンピック
スピードスケートといえば、平昌オリンピックメダリストでもある茅野市出身の小平奈緒選手。
スピードスケートのトラックは、インレーン・アウトレーンのダブルトラックになっていて、1周400メートル。インレーンからスタートする選手とアウトレーンから通常2名の選手でコースの途中で交差しながらレースを行います。
最終順位は、フィニッシュタイムで決まります。
これに対し、ショートトラックは4~6名程度でレースし、フィニッシュタイムではなく、着順を争います。
用具にも違いがあり、スケート靴は、カーブがきついショートトラックは、靴と刃が離れて高くなっていて、コーナーで靴と氷が接触しないようになっています。
また、スピードスケートがスラップスケート(かかとが開くスケート靴)を履いている選手が多いのに対して、ショートトラックは全員がノーマルスケート(かかとが固定されているスケート靴)で滑走することがルールで定められています。
衣装は、スピードスケートは薄いワンピース(頭から脚のつま先までつながっているレーシングスーツ)を着用しますが、ショートトラックは転倒等が多いため安全性の観点から厚いワンピースでパッド等を入れたものを着て滑走します。