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本日、12月定例会の開会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。
11月も月末を迎え、空気が澄み渡り、八ヶ岳の稜線が白く染まる景色も見られる季節を迎えました。
さて、9月22日の金沢地区から始まった今年度のまちづくり懇談会は、11月4日に行われたちの地区まで全10回開催し、延べ385名の市民の方々にご参加いただきました。
今年度は、「未来を育てる力の創造~茅野市を変える、茅野市は変わる、茅野市が変わるのは今しかない」をテーマとし、なぜ今、茅野市が変わらなければならないのか、といったまちづくりの基本的な考え方から、第6次総合計画に基づくこれからのまちづくりのビジョンや現在進めている具体的な取組、さらには財政状況、行財政改革の進捗まで、さまざまな視点で、茅野市の未来を見据えた前向きな意見交換を行ってまいりました。
いただいたご意見は多岐に渡りました。小中学校のあり方、区・自治会の今後、地域の防災や公共交通のあり方、人口減少対策といった身近な話題に加え、諏訪6市町村や環八ヶ岳などの自治体間の連携による産業振興、移住促進といった、地域の外に向けた取組など、たいへん幅広い分野で意見を交わすことができ、有意義に交流を深めることができたと感じております。
「若者に選ばれるまち」という視点でまちづくり懇談会を振り返ってみますと、消防団のある分団長さんからは、「地域の若者の絶対数が少なくて新入団員の確保ができない。『よし、地元に戻ろう』と、若者たちが明るい未来を思い描けるようなまちづくりの施策に積極的に取り組んでほしい」と切実な声をいただきました。
一方で、別の会場では、「地域を盛り上げるために30代の若者たちが動き始めてくれた。こうした意欲ある若者たちを今後のまちづくりにうまく巻き込んでほしい」という前向きな声もいただきました。
地域から挙げられてくるこうした生の声に耳を傾けて改めて実感したのは、全国で急激な人口減少が進行する中で、茅野市において、10年後、15年後にこのまちを背負っていくのは今、活躍している若者たちであるということです。
そして、彼らがこのまちで暮らしたり、働いたり、このまちに関わり続けてもらえるように、これまでのまちづくりの仕組みや地域の慣習などで課題になっている部分については、思い切って時代の変化に適応した持続可能な形に変えていく必要があるという想いを強く抱いたところです。
引き続き、人口減少下における厳しい地域の現状や、こうした若者たちの将来に向けた熱い想いを地域の方々へ丁寧にご説明し、ご理解をいただきながら、地域が一体となり第6次総合計画に掲げた取組を力強く進めていきたいと考えております。
さて、本日、ご提案申し上げます案件は、全部で22件であります。その内訳は、
事件決議案件 11件、
条例案件 7件、
予算案件 3件、
報告案件 1件 であります。
まず、事件決議案件ですが、
議案第72号は、辺地に係る総合整備計画について、議案第73号は、令和7年度旧永明小学校解体工事(債務負担)の請負契約について、議案第74号は、令和6年度永明小中学校アリーナ建設建築主体工事の変更請負契約について、議案第75号から議案第80号までは、市道路線の認定及び廃止について、議案第81号は、諏訪中央病院組合規約の一部変更について、議案第82号は、公の施設の指定管理者の指定の期間の変更について、それぞれお願いするものであります。
次に、条例案件ですが、
議案第83号から議案第89号は、茅野市茅野駅前賑わい交流拠点施設条例の新規制定を始め、全部で7本の制定、一部改正をお願いするものであります。
次に、予算案件ですが、
議案第90号は、令和7年度茅野市一般会計補正予算(第5号)についてであります。
歳出の主なものといたしましては、
公立諏訪東京理科大学関連事業費では、当初の見込みよりも学生数が増えたことなどに伴う、諏訪広域公立大学事務組合への負担金の補正増、バス交通確保事業費では、地域間幹線である岡谷茅野線の運行を維持するためのバス運行事業への補助金の補正増、ふるさと茅野市応援寄附金事業費では、ふるさと納税の寄附額が好調に推移していることに伴う返礼品などにかかる経費の補正増、諏訪中央病院組合負担金事業費では、特別養護老人ホーム「ふれあいの里」会計に対して、物価や光熱費、人件費の高騰等により累積した赤字分を負担金として補てんするための補正増、その他に、養護老人ホーム入所措置費の補正増や、人事異動などに伴う人件費補正など、全部で30の事業について補正を行い、歳入歳出予算のそれぞれに5億3,496万4千円を追加して、歳入歳出予算の総額を、315億2,754万5千円とするとともに、繰越明許費の追加6件、債務負担行為補正の変更1件及び追加4件をお願いするものであります。
その他、議案第91号は、令和7年度の茅野市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)について、議案第92号は、茅野市水道事業会計補正予算(第1号)について、それぞれお願いするものであります。
次に、報告案件でありますが、
報告第12号は、損害賠償の専決処分のご報告をさせていただくものであります。
以上、議案の概要を申し上げました。詳細につきましては、この後、部長からご説明申し上げますので、よろしくご審議をお願いいたします。
最後に、市民の皆様、議員各位のご理解とご支援をお願い申し上げまして、開会の挨拶とさせていただきます。
茅野市長 今井 敦