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令和6年茅野市議会9月定例会招集挨拶

ページID:0060465 更新日:2024年8月28日更新 印刷ページ表示

本日、9月定例会の開会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。

7月18日に梅雨が明け、連日、暑い日が続いています。アフターコロナ2回目の夏休みということで、今年の夏は昨年よりも地域全体に活気がみなぎってきたように感じています。

8月3日には茅野どんばんが開催されました。

天候にも恵まれ、夕方から始まった夜の踊りでは、50連約1,800名の市民の笑顔が会場に溢(あふ)れました。たくさんの子どもたちや若者たちにも参加していただきました。ステージの上から、踊りの様子や人々の表情を眺め渡していると、まちに元気や活力が蘇り、人々が茅野どんばんを通じて、真夏の幸せなひとときを心から楽しんでくれている様子が自然と伝わってきて、たいへん嬉しく感じることができました。

茅野どんばん写真
 

茅野どんばん写真
 

茅野どんばん写真

一方で、大雨や地震といった自然災害も身近に発生しました。
8月6日未明には湖東において1時間に34ミリの大雨が観測されました。幸い人命、家屋の被害は免れましたが、農地法面の崩落や土砂流出、農業用水路の閉塞、越水、農道の路面洗堀等が複数発生しました。

また、8月8日には16時43分頃に発生した日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震の直後、17時に気象庁が初めてとなる南海トラフ地震臨時情報、調査中を発表しました。長野県内では震度及び被害がなかったものの、諏訪地域は南海トラフ地震防災対策推進地域に指定されていることから、茅野市では茅野市地域防災計画に則り、同日17時に警戒対策本部を設置し警戒にあたりました。

その後、気象庁が調査を終え19時15分に南海トラフ地震臨時情報、巨大地震注意を発表したことを受け、20時に警戒対策本部 本部員会議を開催し、対応方針を全庁で共有するなど迅速な対応に努めました。

南海トラフ地震臨時情報の発表は今回が初めてとなったため、慎重に協議を行いました。
具体的な取組としては、情報収集や防災関係機関との連絡体制の確認、住民・企業等への防災対応の呼びかけ、市が管理を行う施設等の安全確認を行いました。

また、初の試みとなりましたが、巨大地震の発生を心配する自主避難者への対応としまして国の方針に従い、茅野市市民活動センターに、翌9日の夜間から1週間を想定した避難スペースを設置いたしました。
実績としては、9日夜間から翌10日朝にかけて市民1名の方の利用がございました。
市民の皆様も冷静な対応をしていただいたと考えています。

引き続き、南海トラフ地震に対する市民の安心安全を守るため、こうした予防的な取組と実績を積み重ね、そこから得られる課題を精査していくなかで、着実に防災対策を推進してまいります。

 

さて、この9月議会は、いわゆる決算議会であります。令和5年度の茅野市の決算状況について申し上げます。

一般会計につきましては、歳入決算額で361億3,915万円、前年度と比較いたしまして52億2,927万円、16.92%の増となりました。

歳出決算額では、348億8,818万円、前年度と比較して57億8,537万円、19.88%の増となりました。

歳入歳出差引額では、12億5,096万円、令和6年度へ繰り越した財源を除いた実質収支額では、10億7,253万円の黒字決算となりました。また、一般会計以外の全ての特別会計におきましても黒字決算となりました。

歳入の主なものの状況を申し上げます。基幹収入となる市税につきましては、91億8,985万円の収入となり、前年度と比較して、2,647万円、率にして0.29%の増加となりました。

地方交付税は、前年度と比較して2億1,127万円、2.94%増の73億8,039万円となりました。

次に、歳出について申し上げます。

主な事業といたしまして、ハード面では、永明小中学校建設事業とそれに伴う周辺整備事業、道路の整備、維持管理、橋梁長寿命化修繕、公共施設の太陽光発電設備設置、公共施設の照明LED化、農業用施設及び河川の自然災害防止対策事業などを実施したところでございます。

ソフト面では、新地域公共交通事業、出産子育て応援金による支援サポート事業などを進めるとともに、物価高騰対策として、価格高騰緊急支援給付金支給事業や小中学校給食物価高騰対策臨時特別補助事業などを実施いたしました。

なお、令和5年度決算に基づく茅野市の健全化判断比率と資金不足比率につきましては、後ほど報告案件としてご説明させていただきますが、いずれも早期健全化指標を下回っております。

また、令和5年度当初予算では、財政調整基金及び減債基金を合わせて10億5千万円繰り入れることとしておりましたが、両基金を取り崩すことなく決算を打つことができました。

一方で、人件費や扶助費、公債費といった義務的性格の経常経費に、市税や交付税といった一般財源がどの程度充当されているかを見ることで、自治体の財政構造の弾力性を測定する経常収支比率につきましては、令和5年度決算で、91.0%となりました。この数値が高ければ高いほど、自治体が自由に使えるお金が少ない、財政構造が硬直化しているということになります。令和4年度決算(92.0%)と比較すると、1.0ポイント、数値は改善したところでありますが、県内19市の平均を上回る状況が続いています。

このように、健全化判断比率や資金不足比率といった数値上では、茅野市の財政は、大きな問題はないと言えますが、経常的にかかる経費は、今後も伸び続け、財政の硬直化の進展が想定されます。このことに加え、老朽化が進む公共施設の改修といった要因も考慮すると、決して安心できる状況ではないと言えます。

令和6年6月21日、閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2024」のいわゆる「骨太の方針2024」では、「地方行財政基盤の強化」として、次のようにうたわれています。

「人口減少や少子高齢化が急速に進行する中でも、活力ある持続可能な地域社会を実現するためには、・・・地方公共団体が人手不足やインフラ老朽化等の資源制約に対応し持続可能な形で行政サービスを提供していくことが重要である。

このため、・・・地方公共団体の枠を超えた行政サービスの提供や自治体DXの推進等を通じた住民の利便性向上と行財政効率化の両立を実現し、・・・地方行財政基盤の持続性を確保・強化する。」こととしています。

これらを踏まえまして、茅野市としましても全国の自治体と同様に、フルセット主義を脱し、国、県、市町村による垂直補完と水平補完による連携体制を再構築して、行財政システムを変えていく必要があります。

茅野市がこれからも持続可能な自治体であり続けるため、行政運営や財政運営の仕組みを転換していく行財政改革の取組を、市民の皆さんとともに進めていきたいと考えております。

 

さて、本日、ご提案申し上げます案件は、全部で25件であります。その内訳は、

専決処分案件    1件、

事件決議案件    3件、

人事案件       2件、

条例案件       3件、

予算案件       2件、

決算案件       9件、

諮問案件       1件、

報告案件       4件  であります。

 

まず、専決処分案件ですが、

議案第58号は、令和6年度茅野市一般会計補正予算第3号の専決処分の承認をお願いするものであります。
8月6日の大雨による被害に係る災害復旧事業を早急に実施するために必要な事業費を追加したものであります。

 

次に、事件決議案件ですが、

議案第59号は、令和6年度交付金永明地区2級26号線交差点改良工事の変更請負契約についてお願いするものであります。

議案第60号は、市道路線の廃止についてお願いするものであります。

議案第61号は、長野県後期高齢者医療広域連合規約の一部変更についてお願いするものであります。

 

次に、人事案件ですが、

議案第62号は、茅野市公平委員会委員選任の同意を求めることについて、

議案第63号は、茅野市教育委員会委員任命の同意を求めることについて、それぞれお願いするものであります。

 

次に、条例案件ですが、

議案第64号は、茅野市行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律に基づく個人番号の利用等に関する条例の一部を改正する条例について、

議案第65号は、茅野市福祉医療費給付金条例の一部を改正する条例について、

議案第66号は、茅野市国民健康保険条例の一部を改正する条例について、それぞれお願いするものであります。

 

次に、予算案件ですが、

議案第67号は、令和6年度茅野市一般会計補正予算第4号についてであります。

歳出の主なものといたしまして、

永明小中学校建設事業費では、アリーナの建設を令和7、8年度で行うことになったため、令和6年度当初予算で計上していた関連事業費の補正減、
地域DX推進事業費では、夜間休日小児オンライン医療相談アプリの導入及び母子手帳アプリ機能の拡張を図るための経費の補正増、
茅野駅西口エリア活性化推進事業費では、ベルビアの回廊部分の不具合を補修するための補正増、
令和6年能登半島地震対策事業費では、能登半島地震の下水道事業部分にかかる被災地支援に要する経費の補正増、
など全部で12の事業において補正、財源振替を行い、歳入歳出予算のそれぞれから11億1,627万4千円を減額して、歳入歳出予算の総額を、305億2,513万6千円とするとともに、債務負担行為補正3件、地方債補正1件をお願いするものであります。

議案第68号は、令和5年度茅野市後期高齢者医療特別会計補正予算第1号について、後期高齢者医療広域連合保険料納付金の補正増をお願いするものであります。

 

続いて決算案件でありますが、

議案第69号、令和5年度茅野市一般会計歳入歳出決算の認定につきましては、先ほどその概要につきまして申し上げました。

議案第70号と議案第71号は、令和5年度の茅野市特別会計の歳入歳出決算の認定について、

議案第72号から議案第73号までは、令和5年度の茅野市公営企業会計の決算の認定及び剰余金の処分について、

議案第74号から議案第76号までは、令和5年度の茅野市財産区特別会計の歳入歳出決算の認定について、

議案第77号は、白樺湖下水道組合の解散に伴い、茅野市議会で行うことになった令和5年度白樺湖下水道組合一般会計歳入歳出決算の認定について、それぞれお願いするものであります。

 

次に、諮問案件でありますが、

諮問第1号は、人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて、であります。

 

次に、報告案件でありますが、

報告第8号は、専決処分についてご報告をさせていただくものであります。

報告第9号は、茅野市債権管理条例の規定に基づき、債権放棄についてご報告させていただくものであります。

報告第10号は、令和5年度決算に基づく財政の健全化判断比率と公営企業会計の健全化を判断する資金不足比率についてご報告させていただくものであります。

報告第11号は、株式会社ベルビアの経営状況について、ご報告させていただくものであります。

 

以上、議案の概要を申し上げました。詳細につきましては、この後、部長からご説明申し上げますので、よろしくご審議をお願いいたします。

 

最後に、市民の皆様、議員各位のご理解とご支援をお願い申し上げまして、開会のご挨拶とさせていただきます。

 

茅野市長 今井 敦