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明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。一年間市民の皆さまには、市政へのご理解、ご協力をいただきましたことに感謝を申し上げます。
本年もまた、どうぞよろしくお願いいたします。
年の初めから、能登半島を中心に大きな地震が発生したこと、またその後の大雨によって二重の災害になってしまったことは、大変心が痛む出来事です。
茅野市からも、市の職員、社会福祉協議会の皆様、諏訪中央病院の皆様をはじめとして、多くの方々が被災地へ復興支援に行っていただきました。
今なお、その復旧、復興に向けて様々な活動が続いているところだと思います。
どうか今年は、そうしたことがない穏やかな1年になってほしいと思っています。
事業を引き継ぎ、財政的に厳しい中での建築となってしまいましたが、子どもたちが喜んでいる姿を見るにつけて、本当に頑張って良かったと思っております。
最終的な完成までには、あと2年ほどかかってくるかと思いますが、しっかりとこの事業を完成できるように尽力したいと思います。
就任当初から、「若者に選ばれるまち」を掲げて総合戦略を作ってきましたが、この度完成した「第6次総合計画」は、今までの戦略を含めた市政経営における、最上位の計画となっています。
この計画では、「幸せを実現できるまち」をテーマとして掲げています。若者に選ばれるまちであり、幸せを実現していけるようなまちづくりをしていきたいという思いで、この計画を完成させました。
そして、この計画のキーワードは、「交流」です。市外での交流で新しい力をまちに呼び込み、市内での交流により、人の力をまちの力にしていきます。様々な交流の形を通じて、このまちの未来を創っていきたいと思っています。この計画のもと、市の繁栄に取り組んでいきたいと思いますので、どうかよろしくお願いします。
令和6年は、転出者より転入者が多く、茅野市の人口は社会増となりました。この結果については、今まで地道にやってきた移住交流事業の成果が形として現れたと考えており、大変嬉しく思っています。
このような事業を引き続き進めることで、確実に転入人口を増やすことに繋がっていくと考えています。
現在、行財政改革を進めております。行財政改革については、未来を考えていく上で、やっていかなければならないことだと考えております。
現状、一番の問題は収入以上にお金の使い道が固定化していることです。そのため、お金の使い方を整え、適切な運用をする必要があります。
お金の使い方や使い道を整理し、正しい運用ができれば、財政的な安定が実現できると考えており、先ほどの移住交流事業なども進んでいるため、茅野市の未来は明るいというふうに思っております。
市民の皆様方には、ご心配をおかけしていると思いますが、子どもたちの未来のための産みの苦しみであるとご理解、またご協力賜りますよう、よろしくお願いいたします。
オンライン上で、夜間休日の小児診療を始めました。実証実験では、診療も合わせてやっていましたが、まずは相談事業から本格運用を開始しております。
ご利用した方々からは、こうしたシステムがあるだけで本当に安心できるというような声も届いております。
まずは相談体制を整えることで、安心して、子育てができる環境を整えてまいります。
昨年6月に、茅野市内の20~40代の若手農家7名が「信州ちの就農LABO」を立ち上げました。都市部を中心に行われている就農フェアに行き、茅野市で農業をしたいと思っている方々に対して、直接声を掛けたり、実際に畑や生活を見せたりする取組を行っています。この取組を通して、茅野に来てどういう生活や農業を営むことができるのか、市外の方々に想像してもらい、就農に繋げています。
近年、このような茅野市に移住してきた方や、元々茅野市で尽力している若い方々が一緒になり、農業、商業や観光を盛り上げていく体制や活動ができていることは、非常に希望があることだと考えております。
行財政改革については、昨年に引き続き、進めていかなければならないものだと思っております。
これまでに、ふるさと納税に力を入れて取り組む体制を整備してきたことや、現在、様々な企業様から進出の問合せがあることから、茅野市の収入は今後の増加が期待できます。
しかし、やはりお金の使い道が多岐に渡っており、整理しきれていない部分の支出がかさんでいる課題があります。
この課題を解決してくために、複数同じような事業がある場合には複合型としていくことや、役目を終えた事業はやめていくなど整理することを進めていきたいと思っています。そして、施設についても、そうした視点で見直しを進める必要があると考えております。
また、全国的に人口減少対策や行財政改革というものを行っていく流れがあります。
そんな流れの中で、茅野市では、市に足りない部分を国県から補完してもらうという垂直補完の体制と、周辺の市町村がお互いに足りない部分を補っていくという水平補完の体制を、昨年から既に構築し始めております。
これからは、そうした未来の体制づくりに向けて動きながら、ソフトランディングするための「緩和」と、生き残っていくための「適用」というイメージで、確実に、丁寧に、行財政改革を一つひとつ進めていきたいと思っております。
第6次総合計画のキーワードである「交流」を推進するうえでも、DXの推進は重要だと考えています。市民同士、市内外、インターネット上など全ての交流を含めて、茅野市を元気にする交流の下支えとなるツールとして最新の技術を活用していきたいと思います。
また、地道な作業となりますが、GXの推進も始めています。間伐の推進や間伐材の活用など、ゼロカーボンや温暖化対策を進めるうえでのしっかりとした体制づくりを進めていきたいと思います。
今年1年は、とにかく未来に想いを馳せる年にしていきたいです。
茅野市には様々な可能性が満ち溢れています。そうした可能性をしっかりと現実のものにしていく作業が大変重要だと思っております。
今年は巳年ですので、巳のように脱皮して生まれ変わり、新しい茅野市を作っていく年にしたいと思います。
本年もお世話になりますが、よろしくお願いいたします
令和7年1月
茅野市長 今井 敦