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令和7年茅野市議会9月定例会招集挨拶

ページID:0072636 更新日:2025年8月26日更新 印刷ページ表示

本日、9月定例会の開会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。

さて、我が国においては、人口減少が進むなかで、持続可能な自治体であるためには広域連携は不可欠なものとなっています。

第6次茅野市総合計画においては、「幸せを実現できるまち」実現の原動力に「交流」を掲げており、その一つに自治体間の連携があります。これまでも、諏訪6市町村の広域連携や八ヶ岳西麓3市町村による共同宣言、渋谷区や狛江市との都市間連携などを通じて、さまざまな取組を進めてきました。

こうした連携のひとつとして、8月21日、八ヶ岳山麓を中心に、北は佐久市から、南は山梨県北杜市までの13市町村が南牧村に集い、「環八ヶ岳連携推進協議会」の設立総会を開催しました。

環八ヶ岳連携推進協議会 発足会

環八ヶ岳連携推進協議会 発足会

この協議会は、八ヶ岳を中心に周辺自治体が広域的に連携し、八ヶ岳の魅力を発信しながら様々な分野で協働して、面的な地域活性化を図ることを目的としたものであります。

主な取組としましては、八ヶ岳を取り巻く地域の広域的な魅力や資源の体系的な整備と発信、大都市圏からの誘客と交流の役割を果たす「八ヶ岳ゲートウェイ」の戦略的形成、広域的な交通受け入れ環境の整備や鳥獣害対策の連携、登山道など山岳環境の整備を目的とした広域的な協力金制度の検討などを掲げております。

協議会の会長には佐久市長が、副会長には北杜市長、佐久穂町長と私の3名が就き、事務局を茅野市が担当させていただくことになりました。

今後、急激な人口減少が進行していく時代においては、限られたヒト、モノ、カネといったリソースの使い方の工夫が必要になっていきます。その手段のひとつとして、複数の自治体がその持てる力を結集し、同じ目的に向かって取組を進める水平連携の手法は、今後ますます重要になってきます。

かけがえのない地域資源である八ヶ岳とその麓で育まれてきた人々の暮らしや文化を後世につなぐといった我々の大きな使命を忘れることなく、そこから得られる恵みが地域の豊かさや活力にもつながるよう、13市町村で力を合わせて、この取組を大切に育てていきたいと考えております。

環八ヶ岳連携推進協議会 発足会

 

さて、この9月議会は、いわゆる決算議会であります。令和6年度の茅野市の決算状況について申し上げます。

 

一般会計につきましては、歳入決算額で

305億1,192万円、前年度と比較いたしまして56億2,723万円、15.57%の減となりました。

歳出決算額では、295億1,884万円、前年度と比較して53億6,934万円、15.39%の減となりました。

歳入歳出差引額では、9億9,308万円、

令和7年度へ繰り越した財源を除いた実質収支額では、8億8,800万円の黒字決算となりました。また、一般会計以外の全ての特別会計におきましても黒字決算となりました。

 

歳入の主なものの状況を申し上げます。基幹収入となる市税につきましては、91億378万円の収入となり、前年度と比較して、8,607万円、率にして0.94%の減となりました。

地方交付税は、前年度と比較して3億2,374万円、4.39%増の77億414万円となりました。

 

次に、歳出について申し上げます。

主な事業といたしまして、ハード面では、永明小中学校建設事業とそれに伴う周辺整備事業、道路・河川の維持修繕事業、道路(どうろ)橋(きょう)のメンテナンス事業、舗装修繕事業、総合体育館改修事業、公共施設の照明LED化事業、農業用施設自然災害防止対策事業などを実施したところでございます。

ソフト面では、都市OSと連携して稼働するサービスの構築、新地域公共交通事業、ふるさと納税の促進、福祉医療費給付等事業などを進めるとともに、物価高騰対策重点支援給付金支給事業や女性起業支援事業、ロングモント市姉妹都市提携35周年記念事業などを実施いたしました。

 

なお、令和6年度決算に基づく茅野市の健全化判断比率と資金不足比率につきましては、後ほど報告案件としてご説明させていただきますが、いずれも早期健全化基準を下回っており、指標上、茅野市の財政は健全な状態であると言えます。

また、令和6年度当初予算では、財源不足を補うため、財政調整基金や減債基金などから13億8千万円を繰り入れることとしておりましたが、それらの基金を取り崩すことなく決算を打つことができました。

一方で、人件費や扶助費、公債費といった義務的な性格の経常経費に、市税や交付税といった一般財源がどの程度充当されているかを見ることで、自治体の財政構造の弾力性を測定する経常収支比率につきましては、令和6年度決算で93.6%となりました。この数値が高ければ高いほど、自治体が自由に使えるお金が少ない、財政構造が硬直化しているということになります。令和5年度決算(91.0%)と比較すると、2.6ポイント上昇しており、県内19市の平均を上回る状況が続いています。

このように、健全化判断比率や資金不足比率といった数字の上では、茅野市の財政に大きな問題はないと言えますが、経常的にかかる経費は、物価の高騰や人件費の上昇などを背景に今後も伸び続ける見込みであり、財政の硬直化が進むことが想定されます。このことに加え、老朽化が進む公共施設や公共インフラの改修といった要因も考慮すると、決して安心できる状況ではないと言えます。

人口減少が急速に進行する中、茅野市がこれからも持続可能な自治体であり続けるためには、行政運営や財政運営の仕組みをこれからの時代に適応した形に転換していく行財政改革の取組は必要不可欠です。茅野市の未来を育てる力を創造するために、引き続き「茅野市を変える。茅野市は変わる。茅野市が変わるのは今しかない。」という覚悟を胸に刻んで、市民の皆さんとともに取組を進めていきたいと考えております。

 

さて、本日、ご提案申し上げます案件は、全部で24件であります。その内訳は、

 

専決処分案件    1件、

事件決議案件    2件、

人事案件      2件、

条例案件      2件、

予算案件      3件、

決算承認案件    9件、

諮問案件      1件、

報告案件      4件  であります。

 

まず、専決処分案件ですが、

議案第51号は、令和7年度茅野市一般会計補正予算第2号の専決処分の承認をお願いするものであります。

7月10日の大雨による被害に係る災害復旧事業を早急に実施するために必要な事業費を追加したものであります。

 

次に、事件決議案件ですが、

議案第52号は、令和7年度(仮称)茅野駅前賑わい交流拠点施設整備工事の請負契約についてお願いするものであります。

議案第53号は、市道路線の認定についてお願いするものであります。

 

次に、人事案件ですが、

議案第54号は、茅野市等公平委員会委員選任の同意を求めることについて、

議案第55号は、茅野市教育委員会委員任命の同意を求めることについて、それぞれお願いするものであります。

 

次に、条例案件ですが、

議案第56号は、茅野市職員の勤務時間及び休暇等に関する条例等の一部を改正する条例について、

議案第57号は、茅野市国民健康保険条例の一部を改正する条例について、それぞれお願いするものであります。

 

次に、予算案件ですが、

議案第58号は、令和7年度茅野市一般会計補正予算第3号についてであります。

歳出の主なものといたしまして、

ふるさと茅野市応援寄付金事業費では、ふるさと納税のポータルサイトにおける検索連動型広告に積極的に広告費を投入し、寄付額の増を目指すための補正増、

諏訪中央病院組合負担金については、老朽化が進むやすらぎの丘とふれあいの里の今後の施設整備方法の検討に向け、建物の躯体の状態などを調査するための補正増、

農業担い手育成事業費では、地域の中核となる担い手が経営改善に取り組むために必要な農業用機械等を導入する際の補助金について、国及び県の内定が得られたことによる補正増、

森林環境譲与税事業費では、今年度実施している森林整備について、地権者の意向調査の結果、事業面積が拡大したことによる増工分の補正増、など全部で16の事業において補正、財源振替を行い、歳入歳出予算のそれぞれに2億654万9千円を増額して、歳入歳出予算の総額を、309億5,258万1千円とすることをお願いするものであります。

 

議案第59号は、令和7年度茅野市国民健康保険特別会計補正予算第1号について、子ども・子育て支援事業の施行に向けたシステム改修を行うための補正増などをお願いするものであります。

議案第60号は、令和7年度茅野市後期高齢者医療特別会計補正予算第1号について、子ども・子育て支援事業の施行に向けたシステム改修を行うとともに令和6年度の保険料確定に伴う後期高齢者医療広域連合保険料納付金の補正増をお願いするものであります。

 

続いて決算案件でありますが、

議案第61号、令和6年度茅野市一般会計歳入歳出決算の認定につきましては、先ほどその概要につきまして申し上げました。

議案第62号と議案第63号は、令和6年度の茅野市特別会計の歳入歳出決算の認定について、

議案第64号と議案第65号は、令和6年度の茅野市公営企業会計の決算の認定及び剰余金の処分について、

議案第66号から議案第69号までは、令和6年度の茅野市財産区特別会計の歳入歳出決算の認定について、

それぞれお願いするものであります。

 

次に、諮問案件でありますが、諮問第1号は、人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて、であります。

 

次に、報告案件でありますが、報告第8号は、専決処分についてご報告をさせていただくものであります。

報告第9号は、茅野市債権管理条例の規定に基づき、債権放棄についてご報告させていただくものであります。

報告第10号は、令和6年度決算に基づく財政の健全化判断比率と公営企業会計の健全化を判断する資金不足比率についてご報告させていただくものであります。

報告第11号は、株式会社ベルビアの経営状況について、ご報告させていただくものであります。

 

以上、議案の概要を申し上げました。詳細につきましては、この後、部長からご説明申し上げますので、よろしくご審議をお願いいたします。

 

最後に、市民の皆様、議員各位のご理解とご支援をお願い申し上げまして、開会のご挨拶とさせていただきます。

 

茅野市長 今井 敦