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令和3年茅野市議会3月定例会招集挨拶

本日、3月定例会の開会にあたりまして、一言ご挨拶を申し上げます。

 

今年の冬は、昨年に比べると寒い日が多く、一月の中旬には、諏訪湖が全面結氷し、2018年以来、三季ぶりに御神渡りの出現が期待されましたが、残念ながら「明けの海」が宣言されました。

暦の上では春を迎え、寒さの中にも春の気配が感じられるようになってまいりました。

新たな季節の訪れも、もう間もなくではないかと思っております。桜の画像

 

人の移動が多くなる年末年始をきっかけに感染が拡がった新型コロナウイルス感染症は、2月に入ってから減少傾向が鮮明になり、2月16日には、県独自の感染警戒レベルが「1」の「平常時」に引き下げられるなど、一定の収束が見られるようになりました。

3月から4月にかけては、進学や就職など、再び人の移動が多くなる時期になります。

感染者数が少なくなったとはいえ、気を緩めるのではなく、これまでと同様、市民の皆さんには、新型コロナウイルス感染症を正しく恐れて正しく対処していくことで、日々の生活を過ごしていただければと思っております。

 

一方で、市内を取り巻く経済情勢は、昨年の春先よりも厳しさを増していると感じております。

また、業種によって良いところと悪いところがはっきり分かれていることも、リーマンショックのときのような、よくある景気後退とは大きく違う状況下にあるとみております。

商工会議所をはじめとする関係団体等としっかりとした意見交換、調整を行い、適時適切な経済対策を実施してまいりたいと考えております。

 

令和3年度当初予算編成が終わりました。

後ほど詳しくご説明申し上げますが、一般会計の予算額は、274億円となり、過去最大の規模となりました。

その要因として、永明小中学校建設事業とそれに伴う周辺整備事業が大きなウェイトを占めているとはいえ、少し身の丈を超えてきているのではないか、と感じております。

こうした状況が続くと、10年を待たずに基金が底をつくという、非常に厳しい財政状況にあります。

当然、事業の見直しや歳入の増加を目指していかなければなりません。

しかし、節約、倹約ばかりでは、じりじりと後退していく一方となってしまいます。

茅野市がこれまで進めてきた福祉、医療、子育てについては、しっかりと守りながら、そこをベースに未来へ投資していくことも必要であると考えております。

令和2年こども会議の様子

 

そこで、この厳しい財政状況はもちろん、公共施設の状況といった情報を市民の皆さんと共有し、行財政改革に向けた議論を進めつつ、一方で、ポストコロナの新たな時代に向けた、また、茅野市の未来に向けた議論も並行して行っていきたいと考えております。

両方とも、茅野市の将来を考えるとても大切な議論になります。

非常に難しいかじ取りが求められますが、しっかりとバランスをとった市政運営を心がけたいと思います。

 

今議会は、いわゆる予算議会であります。

令和3年度当初予算について、若干説明をさせていただきます。

 

新型コロナウイルス感染症の拡大により、地域経済は、依然として深刻な状況にある一方、これまで東京圏に集中していた人の流れが地方に向けて動き始めています。

この流れは、第二次茅野市地域創生総合戦略が目指す「若者に選ばれるまち」の実現を後押しするものであり、コロナ禍のピンチをチャンスと捉えることもできます。

 

そこで、令和3年度は、新型コロナウイルス感染症に係るくらし・経済対策や、Withコロナ時代に対応した「新たな日常」への取組を進めながら、ポストコロナ時代を見据え、地方志向を持つ人や企業のニーズを捉えた取組を展開し、交流人口・関係人口を増加させ、経済活動を活性化させる仕組みづくりを軌道に乗せていきたいと考えております。

 

一方で、先ほどもお話ししたとおり、当市の財政状況は、非常に厳しい状況にあると言わざるをえません。

今後も持続可能な財政運営を行うためにも、選択と集中による事業の平準化を図る必要があります。

 

これらのことを踏まえ、令和3年度当初予算は、「重点テーマの推進」と「財源不足への対応」を基本的な方針として編成いたしました。

 

「重点テーマの推進」では、「新型コロナウイルス感染症に係るくらし・経済対策」を最重点とし、「永明小中学校と周辺の整備による中心市街地の再構築」、「AI、Iot等の先端技術を活用した便利で暮らしやすいまちづくり」に重点的に予算配分いたしました。

 

また、「財源不足への対応」として、事業の選択と集中、補助金の上限設定、旅費の削減、令和元年度に行った業務の棚卸の結果の反映などを実施いたしました。

 

以上の方針に基づき、令和3年度は、新型コロナウイルス感染症から、暮らしと経済を守るとともに、ポストコロナ時代の新たなまちづくりに取り組み、新たな時代に向かうための「くらしを守り、明日へ繋ぐ予算」として編成いたしました。

 

その結果、一般会計予算の総額は、274億円ちょうどで、前年度に比べ、19億4,000万円、率にして7.6%の増加となりました。

 

一般会計と特別会計、公営企業会計等を合わせました全会計の予算総額は、418億6,892万円で、前年度に比べ、17億2,527万円、率にして4.3%の増加となりました。

 

歳入のうち、市税は、80億5,000万円と、対前年度比5億1,000万円、6%の大幅な減少となりました。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響により個人市民税の大幅な減少を見込みました。

国庫支出金は、永明小中学校建設事業と周辺整備事業の実施に伴う都市構造再編集中支援事業交付金の増加などにより、対前年度比51.6%増の32億300万8千円を計上いたしました。

繰入金では、財源不足をまかなうため、財政調整基金から令和2年度と同額の4億円を繰り入れました。

市債では、永明小中学校建設事業債と臨時財政対策債の大幅な増加により、対前年度比60.3%増の36億1,200万円を計上いたしました。

 

歳出では、義務的経費は、対前年度比2.1%増の113億338万3千円を計上いたしました。

障害福祉サービス給付費や笹原保育園の民営化に伴う認定こども園施設給付費負担金の増加等を見込みました。

投資的経費は、対前年度比55.5%増の39億3,257万7千円を計上いたしました。

永明小中学校建設の着手と周辺整備の本格化に伴い、大幅な増加となりました。

 

物件費や維持補修費、補助費等といったその他の経費は、対前年度比2.6%増の121億6,404万円を計上いたしました。

新型コロナウイルスワクチン接種の実施に係る経費や、学生の増に伴う諏訪広域公立大学事務組合への負担金、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に苦しむ中小企業者等への応援金などを計上いたしました。

 

令和3年度の重点取組に係る主な事業といたしましては、

「新型コロナウイルス感染症に係るくらし・経済対策」では、新型コロナウイルスワクチン接種や中小企業者等応援金による事業継続支援、IT関連企業の集積強化など、総額4億6,155万円を、

「永明小中学校と周辺の整備による中心市街地の再構築」では、総額17億9,404万円を、

「AI、IoT等の先端技術を活用した便利で暮らしやすいまちづくり」では、未来都市・茅野の実現に向けた調査、研究や、ICT教育の推進、行政手続きや業務のデジタル化など、総額1億8,535万円を計上いたしました。

 

詳しい内容は、後ほど部長が説明申し上げますが、2年続けて財政調整基金から4億円を繰り入れる結果となりました。

今後も引き続き苦しい財政運営が予想されます。

令和3年度では、持続可能な自治体を目指し、(仮称)行財政改革基本方針を策定し、市民の皆さんへの情報提供と丁寧な協議を重ねながら、歳入の確保と歳出の削減に向けた行財政改革をより一層推進してまいりたいと考えているところであります。

新春市長インタビューの様子

 

さて、本日、ご提案申し上げます案件は、全部で23件であります。その内訳は、

  • 専決処分案件  2件、
  • 事件決議案件  3件、
  • 人事案件    1件、
  • 条例案件    6件、
  • 予算案件    10件、
  • 報告案件    1件 であります。

 

まず、専決処分案件ですが、

議案第1号は、令和2年度茅野市一般会計補正予算第9号の専決処分の承認をお願いするものであります。

過日、お知らせいたしましたとおり、新型コロナウイルスワクチン接種に係る体制整備等と、参議院長野県選出議員補欠選挙に係る事業費を追加したものであります。

議案第2号は、令和2年度茅野市一般会計補正予算第10号の専決処分の承認をお願いするものであります。

こちらも過日お知らせいたしましたとおり、新型コロナウイルス感染症の拡大により、急激に売り上げが減少した事業者への事業継続支援に係る経費を追加したものであります。

 

次に、事件決議案件ですが、

議案第3号は、市道路線の認定について、

議案第4号及び第5号は、市道路線の廃止について、それぞれお願いするものであります。

 

次に、人事案件ですが、

議案第6号は、茅野市固定資産評価審査委員会委員選任の同意を求めることについて、お願いするものであります。

 

次に、条例案件ですが、

議案第7号は、茅野市永明寺山公園墓地条例の一部を改正する条例について、

議案第8号は、茅野市職員定数条例の一部を改正する条例について、

議案第9号は、茅野市特別職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について、

議案第10号は、茅野市国民健康保険診療所の医師の給与等に関する条例について、

議案第11号は、茅野市水道事業及び下水道事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例について、

議案第22号は、茅野市国民健康保険条例及び茅野市国民健康保険税条例の一部を改正する条例について、

それぞれお願いするものであります。

 

 

次に、予算案件ですが、

議案第12号は、令和2年度茅野市一般会計補正予算第11号について、お願いするものであります。

歳出の主なものといたしましては、

公立諏訪東京理科大学関連事業費では、当初見込みより学生数が増えたことなどに伴う、諏訪広域公立大学事務組合負担金の補正増、

遊休農地活用対策事業費では、当初見込みより農地を借り受ける法人、個人が増えたことに伴う、農地流動化担い手育成助成金の補正増、

その他、国の令和2年度第3次補正予算を活用した事業として、幹線道路の舗装修繕や、道路(どうろ)橋(きょう)法定点検、小中学校における感染症対策など10の事業について補正増を行うとともに、市単土地改良事業費や観光施設整備事業費などで財源振替を、今年度の決算見込みなどを踏まえ、福祉医療費給付等事業費などで減額補正を行いました。

その結果、歳入歳出予算のそれぞれに2億5,492万4千円を追加して、歳入歳出予算の総額を328億3,762万円とするとともに、繰越明許費補正20件、地方債補正10件をお願いするものでございます。

 

議案第13号は、令和3年度茅野市一般会計予算についてお願いするものであります。

概要につきましては、先ほど申し上げましたので省かせていただきます。

 

その他、

議案第14号は、令和3年度茅野市国民健康保険特別会計予算について、

議案第15号は、令和3年度茅野市後期高齢者医療特別会計予算について、

議案第16号は、令和3年度茅野市国民健康保険診療所特別会計予算について、

議案第17号は、令和3年度茅野市水道事業会計予算について、

議案第18号は、令和3年度茅野市下水道事業会計予算について、

それぞれお願いするものであります。

 

また、議案第19号から議案第21号までは、米沢鋳物師屋、豊平下菅沢、泉野大日影、それぞれの財産区特別会計の令和3年度予算について、お願いするものであります。

 

最後に、報告案件であります。

報告第1号は、損害賠償の専決処分のご報告をさせていただくものであります。

 

以上、議案の概要を申し上げました。

詳細につきましては、この後、部長からご説明申し上げますので、よろしくご審議をお願いいたします。

 

 

最後に、市民の皆様、議員各位のご理解とご支援をお願い申し上げまして、開会の挨拶とさせていただきます。

 

茅野市長 今井 敦

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