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明けましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。一年間市民の皆さまには、市政へのご理解、ご協力をいただきましたことに感謝を申し上げます。
本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
昨年は農業振興に大きく力を入れた1年でした。特に、次の3つの取組が挙げられます。
蓼科野菜をブランド化することで、地域の生産者が作っているトマトやキュウリなどを直売所やホテル、旅館に納めるような流通経路を作っていく狙いがあります。また、「年金プラス5万円」という形で生産者の所得向上につなげたいと考えています。
蓼科野菜という地域のブランドを確立することで、この地域の野菜の販売に資する形を作りたいと思っています。

全国的に地球温暖化の影響で気温が上昇していますが、この地域では、非常に美味しいリンゴが作れるようになってきました。そこで、りんごの生産者を増やし、将来的には地域の特産物に育てたいという想いで、りんごアカデミーを開講しました。
すでに多くの方が、この取組に関心を寄せてくれていますが、この地域で農業をやる強みを感じてもらい、より多くの方にご参加いただきたいと思います。
茅野市の農業の強みをしっかり発信するため、昨年に引き続き、地元の若手農家で構成された「信州ちの就農LABO」のメンバーと協力して、首都圏で開催された「就農フェア」に参加しました。
茅野市では、冷涼な気候を活かした農産物に加え、近年では、生産可能な作物の種類が増えています。また、東京・名古屋まで2時間ほどで物を運べる立地の良さもあります。
そういった市の魅力や優位性を発信することで、若手農業者を増やしたいと考えています。そして、いずれ彼らが農業を法人化して新たな雇用を生み、そこで育った方が独立して農業に携わっていくといった好循環を作っていきたいです。
昨年は、空き家の利活用や移住促進のため、「茅野市空き家バンク」を開設しました。
働く場所と住む場所の確保は、移住を促進するうえでも非常に大切な要素です。空き家バンクの活用を通して、多くの方に住む場所を提供していきたいと考えています。
現在は、登録すればすぐに買い手がつく程、空き家の需要が高まっています。空き家をお持ちの方は、お気軽に市へご相談いただければと思います。
昨年は、AI乗合オンデマンド交通「のらざあ」にも新たな展開がありました。
3月からは、アプリ限定ではありますが、1時間以内の予約が取れる「今すぐ予約」を全車両で利用可能にし、利便性を高めました。
また、10月には、市の福祉の理念「みんな同じ空の下」の具現化に向け、車いす対応車両を2台追加し、障害の有無に関わらず、一緒にお出かけできる環境を整えました。

デジタル田園健康特区に指定されている茅野市をフィールドに、国や民間事業者などが主体となった実証実験が2つ行われました。
まず、再入院率の高い心不全患者に対し、退院後の体調管理を遠隔医療⦅テレナーシング⦆で支援する実証実験に協力しています。在宅患者に対する定期的な見守りをテレナーシングで行うことで、再入院を減らしていくことを目指しています。
山小屋へ物資を運ぶ新しい手段として、大型ドローンによる輸送実験を行っています。実装されれば、現在の輸送方法に比べてコストを抑えることができ、山小屋の経営安定などにも寄与すると期待しています。
地域の安全や安心を継続的に守っていくために、主に2つの事業が形になりました。
令和3年の土砂流災害を受け、高部区における災害復旧事業として、県下最大級の砂防堰堤が完成しました。完成式典の際には、国県の関係者や地元の皆さんと一緒にお祝いすることができ、地域の安全性をさらに高めることができたと思っています。

消防団の再編も昨年完了し、今後、市が車両等の配備や報酬の見直し等を計画的に進めていきます。
地域を守る要として、消防団はなくてはならない存在です。高部区の土砂流災害で人的被害が発生しなかったのも、区の防災訓練の成果と消防団員の活躍が欠かせなかったと思っています。
今後も、消防団員がより活動しやすい環境作りを行い、地域を守る要として消防団を支えていきたいと思います。
昨年は、八ヶ岳周辺の13市町村が連携し、観光振興や地域活性化を図ることを目的に、「環八ヶ岳連携推進協議会」を立ち上げました。今年は、この事業を確実に進めていく年にしたいと思っています。
まずは、県とも連携しながら、信州デスティネーションキャンペーン等を通じて八ヶ岳全体をPRしていきつつ、八ヶ岳全ての登山口で統一的に登山道整備の協力金をいただける仕組みづくりや、周辺の道路整備などについて、協議を始めたいと思っています。
一昨年に、災害時のみならず平時からの連携・交流を目的として締結した「災害時相互応援協定」に基づき、学習旅行の受け入れ、学校給食メニュー⦅レシピ⦆の交換、渋谷区における蓼科野菜等の販売を通じたPR活動などを、渋谷区と連携して展開してきました。今年も様々な連携を通して、さらに関係を深めていきたいと考えています。
今は「店ができたから人が来る」時代ではないと思います。ビジネスユースや世代間交流など、多様な人が交わる「目的地」として整備を進めることで、ベルビアを自然に人が集まる拠点にしていきたいと考えています。
引き続き、公共施設に焦点を当てたものだけでなく、ソフト事業も含めた全事業の見直しを進めます。
不必要で負担となっている部分を見直しつつ、新しい挑戦ができる体制づくりも進めていきますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
行財政改革とは別の議論として、学校のあり方も考えたいと思います。
昨年から各小学校および各地区を回り、たくさんの声をお伺いました。今後は、お寄せいただいた声を整理しつつ、市全体としてどのような教育の形が望ましいか市民の皆さんにご提案していきたいと考えています。
今は児童数が多い学校であっても、5年後、10年後は、状況が変わる可能性があります。市全体で未来の教育の姿を議論し、方向性を整えていきたいと思っています。
今年は午年なので、「天に駆け上がるように進む」そんな年にしたいと思っています。
やっとコロナ禍前の日常を取り戻してきた中で、行財政改革という大きな山を乗り越えなければなりません。
この山を乗り越え、市を良い方向に進めていくには、市民の皆さまのご理解とご協力が必要不可欠であり、市民と行政が同じ方向を向いて進んでいくことが重要だと思っています。
市民の皆さまと一緒に考え、行動し、茅野市をさらに良くしていきたいと思いますので、本年も、どうぞよろしくお願いいたします。
令和8年1月
茅野市長 今井 敦
