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令和8年茅野市議会9月定例会招集挨拶

ページID:0081509 更新日:2026年8月25日更新 印刷ページ表示

​本日、9月定例会の開会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。

去る、8月9日に長野県知事選挙が行われ、現職の阿部県政が継続されることになりました。阿部知事は、5期目に当たり、人口減少を前提に長野県の仕組みそのものを変えることを明言されています。

県知事として、また、全国知事会長として引き続き、超少子化、超高齢化に伴い人口が減少していく困難な時代を切り開く、強いリーダーシップに期待するところであります。

 

さて、茅野市もまた、人口減少下においても持続可能なまちであり続けるためにまちづくりの仕組みを大きく転換し、都市をデザインし直す必要があります。

例を挙げますと、諏訪圏域では初となる施設一体型小中一貫校『永明小学校・永明中学校』の建設と、周辺道路の整備を一体的に推進した大型事業が、令和8年度でひと区切りを迎えようとしています。この大型事業は、単なる学校施設の建て替えにとどまらず、20年、30年先も持続可能なまちを確実に次の世代へと引き継いでいくという視点をもち、国の支援制度を有効に活用しながら、学校建設と周辺整備といった個々の事業を「一体的なもの」と捉えて推進してきた、これからのまちづくりの手法を体現したものであります。

永明小中学校 新校舎

茅野市民館から永明小学校前の交差点

令和9年度及び10年度には、こうした数億円規模の大型事業は予定されていないことから、この2年間は、次なる時代に向け、まちづくりの方向性をデザインし直す「地盤固め」、すなわち、まちの構造改革を進める極めて重要な期間になると捉えています。

現在進められている学校の再編や公共施設の見直しなども、この構造改革の一つとなります。従来のまちづくりの仕組み自体を転換していく取組は、決して短期的に成し遂げられるものではありません。人口減少下においても、持続可能なまちの将来像を市民の皆さんと展望していくなかで、段階的に推進していく中長期的な取組になるものと考えています。

 

先日、存続を表明した国際スケートセンターにつきましても、茅野市の公共施設の一つとして、採算面に主眼を置いて判断した場合には、廃止の方針は大変合理的であると思います。しかしながら、それを市外にまで広げ、諏訪地域や長野県のスケート文化と歴史を担う施設として見た場合、その存在意義や価値は全く異なるものになります。

現在、スケート関係団体や関係者の皆さんがスケート文化や歴史を守ろうと熱意をもって、市内外で奔走する動きを見聞きするなかで、諏訪地域全体、長野県全体を見渡す全体最適の視点で考えたときに、茅野市のみの部分最適の視点で国際スケートセンターの廃止を断行すべきではないと考えました。国や県との「垂直補完」や、県内自治体等との「水平・広域補完」を前提に、広域的かつ中長期的な視点で、全体最適の答えを導き出した結果、ここで存続の判断をしたものであります。

こうした視点は、地域医療構想を始め、今後さまざまな面において私たちが持たなくてはならないものになってくると捉えています。

長野県への要望提出

一方で、市としましては、短期的な視点で取り組む、目の前の課題解決を目指す事務事業の見直しと、広域的かつ中長期的な視点で取り組むまちづくりという2つの時間軸をもって、全体最適の答えを導き出していく必要があると考えています。

そして、人口減少等に起因して、茅野市や市内の区・自治会等が直面している厳しい現実やありのままの事実を市民の皆さんと共有し、対話を積み重ねながら「過去の行政運営の延長線上には、茅野市の未来はない」という覚悟を持ち、現在から未来にわたって、茅野市が、市民の皆さんの多様な「幸せを実現できるまち」になるよう、市政運営を進めてまいります。

 

さて、この9月議会は、いわゆる決算議会であります。令和7年度の茅野市の決算状況について申し上げます。

 

一般会計につきましては、歳入決算額で

321億8,267万円、前年度と比較いたしまして16億7,075万円、5.48%の増となりました。

歳出決算額では、303億7,287万円、前年度と比較して8億5,403万円、2.89%の増となりました。

歳入歳出差引額では、18億980万円、令和7年度へ繰り越した財源を除いた実質収支額では、

16億1,559万円の黒字決算となりました。また、一般会計以外の全ての特別会計におきましても黒字決算となりました。

 

歳入の主なものの状況を申し上げます。基幹収入となる市税につきましては、95億8,165万円の収入となり、前年度と比較して、4億7,786万円、率にして5.25%の増となりました。

地方交付税は、前年度と比較して4億2,883万円、5.57%増の81億3,297万円となりました。

次に、歳出について申し上げます。

主な事業といたしまして、ハード面では、永明小中学校建設事業とそれに伴う周辺整備事業、道路・河川の維持修繕事業、道路(どうろ)橋(きょう)のメンテナンス事業、舗装修繕事業、茅野駅西口エリア活性化推進事業、公共施設の照明LED化事業、防災行政無線親局設備の更新事業などを実施したところでございます。

ソフト面では、自治体システム標準化への移行、新地域公共交通事業、ふるさと納税の促進などを進めるとともに、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用した小中学校の給食費の補助や水道基本料金の免除、ICT教育の推進、農産物の販路開拓及びブランド化事業などを実施いたしました。

 

なお、令和7年度決算に基づく茅野市の健全化判断比率と資金不足比率につきましては、後ほど報告案件としてご説明させていただきますが、いずれも早期健全化基準を下回っており、指標上、茅野市の財政は健全な状態であると言えます。

また、令和7年度当初予算では、財源不足を補うため、財政調整基金や減債基金などから7億円を繰り入れることとしておりましたが、決算見込みから計4億円を基金から取り崩しました。

しかしながら、先程、述べましたように多額の実質収支額を生じることができたことから、9月定例会に上程してあります補正予算案にて、基金への積戻しをする予定でおります。

一方で、人件費や扶助費、公債費といった義務的な性格の経常経費に、市税や交付税といった一般財源がどの程度充当されているかを見ることで、自治体の財政構造の弾力性を測定する経常収支比率につきましては、令和7年度決算で94.2%となりました。この数値が高ければ高いほど、自治体が自由に使えるお金が少ない、財政構造が硬直化しているということになります。令和6年度決算

(93.6%)と比較すると、0.6ポイント上昇しており、県内19市の平均を上回る状況が続いています。

このように、健全化判断比率や資金不足比率といった数字の上では、茅野市の財政に大きな問題はないと言えますが、経常的にかかる経費は、超少子化と超高齢化、物価の高騰や人件費の上昇、さらには金利の上昇などを背景に今後も伸び続ける見込みであり、財政の硬直化が進むことが想定されます。このことに加え、老朽化が進む公共施設や公共インフラの改修といった要因も考慮すると、決して安心できる状況ではないと言えます。

人口減少が急速に進行する中、茅野市がこれからも持続可能な自治体であり続けるためには、行政運営や財政運営の仕組みをこれからの時代に適応した形に転換していく行財政改革の取組を進めてまいります。

 

さて、本日、ご提案申し上げます案件は、全部で23件であります。その内訳は、

 

専決処分案件    1件、

事件決議案件    1件、

人事案件       2件、

条例案件       3件、

予算案件       2件、

決算承認案件    9件、

諮問案件       1件、

報告案件       4件

であります。

 

まず、専決処分案件ですが、

議案第45号は、令和8年度茅野市一般会計補正予算第2号の専決処分の承認をお願いするものであります。

6月26日及び27日の大雨による被害に係る災害復旧事業を早急に実施するために必要な事業費を追加したものであります。

 

次に、事件決議案件ですが、

議案第46号は、令和8年度茅野市役所非常用発電設備更新工事の請負契約についてお願いするものであります。

 

次に、人事案件ですが、

議案第47号は、茅野市等公平委員会委員選任の同意を求めることについて、

議案第48号は、茅野市教育委員会委員任命の同意を求めることについて、それぞれお願いするものであります。

 

次に、条例案件ですが、

議案第49号は、茅野市印鑑の登録及び証明に関する条例の一部を改正する条例について、

議案第50号は、茅野市特別職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について、

議案第51号は、茅野市下水道条例の一部を改正する条例について、

それぞれお願いするものであります。

 

次に、予算案件ですが、

議案第52号は、令和8年度茅野市一般会計補正予算第3号についてであります。

歳出の主なものといたしまして、

国の物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金を活用して、市内の小規模事業者の事業継続力を強化することを目的とした新規の補助制度の補正増、10月から予定している蓼科湖方面バスの実証運行につきまして、国の補助金が採択になったことによる財源振替、民生児童委員の活動費を値上げ改定するための補正増、決算剰余金から基金への積立を行う補正増、

など全部で12の事業において補正、財源振替を行い、歳入歳出予算のそれぞれに

5億4,291万7千円を増額して、歳入歳出予算の総額を、312億3,709万円とすることをお願いするものであります。

 

議案第53号は、令和8年度茅野市後期高齢者医療特別会計補正予算第1号について、令和7年度の保険料確定に伴う後期高齢者医療広域連合保険料納付金の補正増をお願いするものであります。

 

続いて決算案件でありますが、

議案第54号、令和7年度茅野市一般会計歳入歳出決算の認定につきましては、先ほどその概要につきまして申し上げました。

議案第55号と議案第56号は、令和7年度の茅野市特別会計の歳入歳出決算の認定について、

議案第57号と議案第58号は、令和7年度の茅野市公営企業会計の決算の認定及び剰余金の処分について、

議案第59号から議案第62号までは、令和7年度の茅野市財産区特別会計の歳入歳出決算の認定について、

それぞれお願いするものであります。

 

次に、諮問案件でありますが、

諮問第1号は、人権擁護委員の推薦につき意見を求めることについて、であります。

 

次に、報告案件でありますが、

報告第7号は、専決処分についてご報告をさせていただくものであります。

報告第8号は、茅野市債権管理条例の規定に基づき、債権放棄についてご報告させていただくものであります。

報告第9号は、令和7年度決算に基づく財政の健全化判断比率と公営企業会計の健全化を判断する資金不足比率についてご報告させていただくものであります。

報告第10号は、株式会社ベルビアの経営状況について、ご報告させていただくものであります。

 

以上、議案の概要を申し上げました。詳細につきましては、この後、部長からご説明申し上げますので、よろしくご審議をお願いいたします。

 

最後に、市民の皆様、議員各位のご理解とご支援をお願い申し上げまして、開会のご挨拶とさせていただきます。

 

茅野市長 今井 敦