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令和6年6月に、茅野市から茅野市行財政審議会に「茅野市国際スケートセンター(NAO ice OVAL)の存廃について」諮問をしました。
その背景は、茅野市国際スケートセンター(以下「スケートセンター」という。)は多くのトップスケーターを輩出する一方で、施設の老朽化、利用者の減少、温暖化による営業時間や営業日数の短縮など多くの課題を抱えており、今後、施設の老朽化に対応するためには、多額の改修費用が必要という現状があります。
この状況等を、茅野市行財政審議会で説明を行い、現地を実際に確認した上で、議論を行い10月1日に答申をいただきましたのでお伝えします。
茅野市国際スケートセンター(NAO ice OVAL)の存続は難しく、今後原則廃止されること
スケートセンターは平成元年に約13億円をかけて建築しました。建築当初は、10万人を超える利用者がいましたが、平成4年の約14万人をピークに減少を続け、近年では3万人前後で推移しています。利用者の状況は、小学校の授業での利用と、スケートクラブの子どもたち(市内約120人、市外約90人)がメインユーザーで、一般の利用者はごくわずかです。
運動公園施設維持管理費は年間約1億7千万円で、そのうちスケートセンターが占める割合は最も高く、その額は指定管理者への委託料で5,200万円(ゴルフ練習場、プール含)となっています。
また、温暖化の影響を大きく受ける屋外のスケートセンターのため、解氷や降雨によってリンクが使用できない状況も発生しています。現在稼働しているリンクを凍らせるための冷凍機6台も耐用年数を超過しており、交換すると1台あたり6千万円かかる試算です。
他にも、老朽化している施設を今後も維持可能していくためには6億円から11億円が必要です。
収支も、収入よりも支出が多い状況となっており、令和5年度には燃料費高騰分として、委託料とは別に約617万円の補助金も茅野市から指定管理者に支出している状況となっています。
スケートセンターの現状について(その1)
スケートセンターの現状について(その2)
今後は、この答申を受けてスケートセンターの存廃について検討を進めていきます
答申書をご覧になりたい方はこちらをクリックしてください→ 答申書
※答申書には会議で出た委員の意見も付記されています。
広報ちの令和6年12月号掲載「行財政改革待ったなし!持続可能な茅野市であるために」vol.13 [PDFファイル/875KB]