茅野市森林整備計画について
茅野市森林整備計画
平成30年3月30日に茅野市森林整備計画を樹立しました。
森林整備計画とは
森林計画書は、森林法の定めにより、茅野市の森林(民有林)について、全国森林計画と伊那谷流域森林計画に即し、自然的・社会経済的諸条件を考慮して樹立した、森林経営計画の基本となるものです。市内の民有林15,114haについて計画的な森林整備を推進することを目的に10年間の計画を5年毎に定めるものです。
期間
平成30年(2018年)4月1日から平成40年(2028年)3月31日までの10年間。
主な変更点
(1) 施業種
施業種とは、森林の持つ公益的機能を発揮させるため、森林の区分に応じて、主伐の時期・伐採率等を定めるものです。当計画では、「区分別施業種一覧表」のとおり、施業種を長伐期施業として定めている区分の施業種を複層林施業へ変更しました。
区分 |
施業種 |
|
---|---|---|
前計画 |
現計画 |
|
水源涵養機能維持増進森林 |
伐期の延長 |
伐期の延長 |
山地災害防止/ 土壌保全機能維持増進森林 |
長伐期施業 |
複層林施業 |
快適環境形成機能維持増進森林 |
長伐期施業 |
複層林施業 |
保健文化機能維持増進森林 |
長伐期施業 |
複層林施業 |
木材生産機能維持増進森林 |
なし |
なし |
(2) 人工造林についての特例
この計画の対象となる森林のうち、道路沿い、集落の際等の生活に密接した区域について、近年、自然災害等による倒木が多発しており、地域住民が倒木の不安を抱え生活していることから、こうした区域において森林の更新を図る際には、生活環境の保全を最優先した上で、森林の機能が維持できる造林を行うことが必要であるため、木材生産機能に重きを置かない管理体系として、下表のとおり人工造林についての特例を設けました。
対象地 |
植栽樹種の条件 |
植栽本数 |
備考 |
---|---|---|---|
公道との接道地点から水平距離50m以内 |
|
1,100本/ha |
|
住宅を含む構造物から水平距離50m以内 |
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別荘地内の構造物または駐車場から水平距離50m以内 |
※1 公道との接道地点とは、国・県・市が幅員4m以上の道路用地として所有している土地と、道路用地以外の土地との境界地点をいいます。
※2 植栽本数積算方法
※3 急傾斜地とは、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律に基づきます。
※4 地上長45cmは、「県内造林用苗木生産者標準単価表」に示されている、以下の苗木規格に基づきます。
樹種:クヌギ・コナラ 等級・種別:中 地上長:45cm
長野県におけるコナラ林の平均的な林分(地位級3)を対象に、林齢40年生の立木本数/haが、Ry0.65~0.70(「災害に強い森林づくり指針」で示されている管理密度)に該当する値を算出したところ、850~1,020本/haという結果が得られました。
この結果に、枯損等の損耗率を15%として加えると、必要植栽本数はおよそ978~1,173本/haとなり、平均値付近の1,100本/haを植栽本数として定めました。
参考文献等
- 『しいたけ原木林造林の手引き』平成元年(1989年)長野県きのこ振興会
- 『長野県民有林カラマツ人工林・長伐期施業の手引き』平成3年(1991年)長野県
- 『Excel版簡易収穫予測表』平成18年(2006年)長野県林業総合センター
- 『災害に強い森林づくり指針』解説平成20年(2008年)長野県
詳細
詳しくは下記添付ファイルをご覧ください。
掲載されている図面は9万分の1ですが、森林整備計画概要図等詳細事項については、農林課林務係にて閲覧することができます。