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行財政改革待ったなし!持続可能な茅野市であるためにvol.5

「白樺湖温泉すずらんの湯」の営業を終了します

「行財政改革プラン2023」に掲げた項目の一つに、「白樺湖温泉すずらんの湯の廃止」があります。今年度末をもって市の施設としては廃止(営業を終了し閉鎖) を予定しており、現在閉鎖に向けた諸手続きを進めているところです。

関連情報:【すずらんの湯】閉館のお知らせ

今回は、白樺湖温泉すずらんの湯の閉鎖の理由とこれまでの経過について詳しくお知らせします。

市の施設としては廃止(施設を閉鎖)する理由

白樺湖温泉すずらんの湯は、後述するとおり、当初の施設整備自体が、市の考えで行ったものではないことに加え、現在は温泉の湯量が減って温度も下がってきており、今後も施設を維持する場合には多額の設備投資や維持管理費が必要となる見込みです。市は、公営になった平成21年度から令和4年度までの維持管理費として、約2億1391万円(年平均で約1500万円) を支出してきました。これらの維持管理費は、当初の施設整備計画では市が負担する必要はない経費でした。

これに加えて、平成8年の営業開始から27年が経過し、ボイラー等の設備機器の更新、建物の大規模改修が必要な時期に差し掛かっています。今後40年間施設を使用できるようにするために必要な大規模改修費は、約4億1400万円、最低限現状を維持するだけでも年間約1〜2000万円の小規模修繕費が必要となる見込です。

また、収支改善のため平成21年から地元の関係者を含めた「利用促進会議」を設置し、利用者の増加や経営の健全化等を図ってきましたが、残念ながら利用者の増加にはつながっていない現状です。

市の財政状況を考えると、これ以上白樺湖温泉すずらんの湯の運営に多額の経費を投入し続けることはできないため、令和6 年3月20日(水曜日・祝日) をもって公営の温泉施設としては閉鎖することとしました。

市が運営するに至った経過

白樺湖温泉すずらんの湯は、元々は地元の白樺湖区、白樺湖観光協会が計画した施設建設でしたが、行政区や観光協会では建設資金の調達が難しかったことから、平成6年に要望を受けた市が間に入り、長野県観光開発公社に資金の工面・建設のお願いをし、平成8年に約6億3200万円で建設されました。建設にあたっては、長野県観光開発公社に対して市が建設資金全額を年賦償還し、市に対しては白樺湖観光協会が同額を償還し、完済した時点で施設が白樺湖観光協会の所有になるという契約を締結しており、実質的には、白樺湖観光協会の施設建設を長野県観光開発公社が代わりに行い、市はその仲立ちを行うものでした。施設の管理運営には長野県観光開発公社も市も直接関与せず、平成8年の営業開始当初から白樺湖観光協会が行ってきました。

しかし、当時はバブル崩壊後の観光客数が減少する流れの中にあり、当初予定していた収益は上がらなかったことから、市が白樺湖観光協会から受け取る毎年の償還額を減額し、償還期間を延長したり、平成18年には白樺湖観光協会が100%出資して設立した白樺湖温泉株式会社を指定管理者として運営体制を改めたりしてきましたが、経営状況は好転せず、市への償還金は完全に滞る状況となってしまいました。

そのような中で、突然、平成21年4月に白樺湖温泉株式会社、白樺湖観光協会の連名で、「白樺湖観光協会を解散したので、新しい指定管理者への変更、市営公共温泉への移行をしてほしい」旨の要請書が市に提出されました。白樺湖温泉株式会社が運営を終了した平成21年7月時点で白樺湖観光協会が市に対して負担すべき建設費に係る償還金として、約3億2300万円、白樺湖温泉株式会社が指定管理者として運営をしていた間に市に納めるべき家賃として約2750万円が未収の状況でした(令和5年11月現在の未収家賃は約2120 万円)。

市では、すぐに当事者を呼んで事情を聴取し、弁護士、会計士等にも相談し、施設の閉鎖も含めて対応策を検討しました。その結果、白樺湖という歴史ある観光地の振興のためには、温泉施設は魅力の一つになること、税法上の耐用年数が18年残っており残存価額も3億9000万円近くあることなどから、市議会にも了承を得て、白樺湖温泉すずらんの湯は公営の施設として営業を継続させることとなりました。

なお、白樺湖観光協会から市への償還が滞る間も、長野県観光開発公社に対する償還は市の責任として行っており、平成22年に完済したことで建物は市の所有となり、現在に至っています。

市が運営するに至った経緯の図

今後について

市としては、白樺湖温泉すずらんの湯の継続を希望する声もいただいていることから、温泉施設としての民間譲渡も視野に、施設の処分方法の検討を進めていきます。

また、この機会に未収金の清算を進めていきたいと考えています。

紙面でもご覧いただけます

広報ちの令和6年2月号掲載「行財政改革待ったなし!持続可能な茅野市であるために」 [PDFファイル/643KB]

過去の記事はこちら

行財政改革待ったなし!持続可能な茅野市であるためにvol.1

行財政改革待ったなし!持続可能な茅野市であるためにvol.2

行財政改革待ったなし!持続可能な茅野市であるためにvol.3

行財政改革待ったなし!持続可能な茅野市であるためにvol.4

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