「縄文の手」と土偶
「縄文の手」と土偶
尖石縄文考古館の前庭には、3つの銅像があります。ひとつは、尖石遺跡の調査を手がけた宮坂英弌氏、ひとつはこの地に用水路を切り開いた坂本養川、そしてもうひとつが「縄文の手」と名付けられた作品です。
「縄文の手」
この作品を残したのは、地元出身の彫刻家である矢崎虎夫氏(1904~1988)です。「托鉢」などで知られる矢崎氏ですが、地元の文化遺産である縄文文化をモチーフにした作品も残しているのです。
この「縄文の手」の、手がつかんでいるものを見てみると、何となく顔だということがわかると思います。
「縄文の手」のつかんでいるもの
実はこの顔、茅野市内の西ノ入遺跡から出土した土偶の頭部破片をモデルに造形されたものです。西ノ入遺跡の土偶と見比べると、確かにそうだとわかります。
西ノ入遺跡出土土偶(頭部破片)
考古館を見学されるときには、館内の展示物や史跡公園に加えて、この「縄文の手」も、モデルとなった土偶とあわせてご鑑賞いただければ、と思います。
矢崎虎夫氏の作品は、蓼科高原美術館矢崎虎夫記念館に展示されています。「縄文の手」をご覧になったあとは、蓼科高原美術館矢崎虎夫記念館で矢崎虎夫氏の作品を鑑賞するのも一興です。
外部リンク
蓼科高原美術館ホームページ<外部リンク>
関連情報
地図情報
茅野市尖石縄文考古館
391-0213 長野県茅野市豊平4734-132
電話 0266-76-2270