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最新の受賞者

第23回受賞者:高田 和徳氏(たかだかずのり、岩手県)

尖石縄文文化賞条例にもとづく同賞選考委員会は、今井敦茅野市長の諮問を受け、8月26日に開催された。今回、選考・審査の対象となったのは、個人計9人である。

候補者の内訳は、40歳代から70歳代におよび、研究歴や所属機関は多彩で、「受賞の対象となる研究及び活動の業績」についても、宮坂英弌が目指した縄文時代のすぐれた研究と活動を示すものであった。このことは、本賞が広く学界等一般に周知された結果をよく示すものである。

こうしたすぐれた候補者を得て、選考委員会にて慎重な審議を行い、第23回尖石縄文文化賞の受賞者として、高田和徳氏(岩手県)を全会一致で推薦することに決定した。

同氏は、北東北の円筒土器文化圏と南東北の大木式土器文化圏の接点にあたる岩手県御所野遺跡の発掘調査を手掛け、縄文中期社会の変容を解明する重要な資料である掘立柱建物を伴う初源期の環状列石墓を発掘した。また、同遺跡では火災を受けた竪穴住居も発掘し、土葺きの竪穴住居の構造を明らかにした。

同氏は、御所野遺跡の史跡指定と保存にも取り組み、史跡公園として整備した。その史跡公園では、北東北で最も豊かな縄文的植生を再現し、周辺の里山を史跡として追加指定しながら、自然環境と一体化した形で縄文時代中期後半の広大な集落を見事に復原し続けている。これらの活動は、『縄文ムラの原風景―御所野遺跡から見えてきた縄文世界-』や『縄文里山づくり―御所野縄文博物館の縄文体験-』にまとめられている。

こうした氏の精力的な研究活動は、尖石遺跡の調査を通じて、縄文人の行動や社会の解明に取り組んだ宮坂英弌の業績を顕彰する宮坂英弌記念尖石縄文文化賞の趣旨に沿うものであり、まことにふさわしい受賞者である。

令和4年(2022年)8月26日
宮坂英弌記念尖石縄文文化賞選考委員会 
委員長  小林 達雄 

高田和徳氏 第23回受賞者 高田和徳氏

授賞式

第23回尖石縄文文化賞授賞式の日程が決まりましたのでお知らせいたします。
※今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、一般の方の出席はご遠慮いただきますよう、お願い申し上げます。

「第23回宮坂英弌記念尖石縄文文化賞授賞式・記念講演」
日時:令和4年(2022年)11月3日(木曜日・祝日)午前10時30分~正午
場所:尖石縄文考古館ガイダンスルーム
授賞式終了後、同じ会場で記念講演を開催します。記念講演につきましても一般の方はご聴講できません。授賞式参加者のみご聴講いただけます。ご了承ください。

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