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最新の受賞者

第24回受賞者:佐々木 由香氏(ささき ゆか、東京都)

尖石縄文文化賞条例にもとづく同賞選考委員会は、今井敦茅野市長の諮問を受け、8月31日に開催された。今回、選考・審査の対象となったのは、個人計8人である。

候補者の内訳は、40歳代から80歳代におよび、研究歴や所属機関は多彩で、「受賞の対象となる研究及び活動の業績」についても、宮坂英弌が目指した縄文時代のすぐれた研究と活動を示すものであった。このことは、本賞が広く学界等一般に周知された結果をよく示すものである。

こうしたすぐれた候補者を得て、選考委員会において慎重な審議を行い、第24回尖石縄文文化賞の受賞者として、佐々木由香氏(東京都)を全会一致で推薦することに決定した。

同氏は、東京都下宅部遺跡から出土した膨大な植物遺存体の研究を通じて、下宅部遺跡における植物利用の実態解明に取り組んだ。そこでの経験を生かして、その後も種子・果実などの大型植物遺体の分析や樹種同定、レプリカ法による土器種実圧痕分析、土器付着炭化植物遺体の分析を実施し、縄文時代の人々が食料や生活製品に植物資源をどのように利用したかについて、各地の研究者と協力体制を築きながら解明してきた。なかでも、植物素材の編みかご製品について、復元製作を通じて多様な素材の利用と編み方が縄文時代に行われていたことを明らかにした研究が特筆される。

こうした氏の研究は、植物考古学の重要性を広く認知させると同時に、植物考古学の新たな領域を開拓したものとして高く評価でき、尖石遺跡の調査を通じて、縄文人の行動や社会の解明に取り組んだ宮坂英弌の業績を顕彰する宮坂英弌記念尖石縄文文化賞の趣旨に沿うものであり、まことにふさわしい受賞者である。

令和5年(2023年)8月31日
宮坂英弌記念尖石縄文文化賞選考委員会
委員長 小林 達雄

授賞式

第24回尖石縄文文化賞授賞式の日程が決まりましたのでお知らせいたします。

「第24回宮坂英弌記念尖石縄文文化賞授賞式・記念講演」
日時:令和5年(2023年)11月12日(日曜日)午後1時30分~午後3時
場所:尖石縄文考古館ガイダンスルーム

関連情報

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