高原野菜の採れたて食感を味わう
高原野菜から希少な伝統野菜まで。茅野市ならではの野菜と出会おう
屋外に期間限定でオープンする直売所も
標高の高い茅野市では、高原の冷涼な気候を生かしてバラエティ豊かな農産物が栽培されています。とくに、セルリー(セロリ)やレタス、カリフラワーなどの洋菜類は大正11年(1922)から市内で生産を開始。現在までに独自の品種改良と栽培技術を確立しています。
そんな茅野市の夏は、冷涼な気候を好むセルリーやパセリ、ホウレンソウなどの生育に最適。低地栽培ものに比べて葉がやわらかく、甘みも強くなるキャベツも「高原キャベツ」とよばれ、人気を集めます。また、八ヶ岳山麓の特産品として好評を博す「たてしな大根」も、忘れてはいけません。茅野市豊平地区では、大根の生育に適した気候と、石の少ない黒ぼく土の土壌により、県下トップの生産量を誇ります。一方で、生産量は多くはないものの、トウモロコシやトマト、キュウリ、ナスなどの夏野菜も好評です。
そして、ここ茅野市でしか見ることのできない、珍しい野菜も。「信州の伝統野菜」として選定された「糸萱(いとかや)かぼちゃ」、「諏訪紅蕪(すわべにかぶ)」の2つです。糸萱かぼちゃは、薄い水色の表皮に、ほくほくとした食感の実が特長。諏訪紅蕪は、野沢菜の普及前に広く栽培されていた漬け菜です。どちらも農産物としての購入は難しいのですが、食材としてメニューに使用するレストランや、加工品を販売する店舗があるので、見かけたらお試しを。
【column】
茅野市では、花き生産も盛んです。アルストロメリア、トルコギキョウ、スターチス、キク、カーネーションといった多様な花が栽培され、市場に出荷されていきます。農産物直売所でも販売されているので、野菜だけでなく、花もチェックを。
旬の野菜や米、加工品などさまざまな品が並ぶ
〈DATA〉
農産物直売所
のうさんぶつちょくばいじょ
住所:長野県茅野市内
TEL:0266-72-2101(茅野市農林課)