「八ヶ岳西麓りんご生産アカデミー」開講しました
八ヶ岳西麓りんご生産アカデミーがスタートしました
近年の気候温暖化傾向の中で、様々な農産物が影響を受けております。
特に北信地域をはじめとするりんごの主力産地では、高温の影響などで着色不良や日持ちの低下などが発生しており、りんご生産の継続が大変厳しくなってきています。
このような中で、国内のりんご産地は冷涼な気候を求めて北上していますが、北海道などの大消費地から遠い産地は「輸送の2024年問題」により、輸送コストの増加などの課題を抱えています。
そこで、標高が高く涼しく、首都圏、中京圏などの大消費地に近い茅野市・富士見町・原村の八ヶ岳西麓地域が新しいりんご産地としての優位性が高まっています。
このような温暖化を逆手にとり、新たなりんご産地を育成するため、茅野市・富士見町・原村の3市町村と信州諏訪農業協同組合、長野県諏訪農業農村支援センターが連携して「八ヶ岳西麓りんご生産アカデミー」を設立しました。
2025年12月24日には、受講予定者39名の参加を得て、アカデミーの開講式を開催しました。

開会あいさつをするアカデミー副校長のJA信州諏訪の小林常務
開講式では、八ヶ岳西麓地域3市町村の農業分野検討の代表を務められている原村の牛山村長から、受講者ひとりひとりに受講許可証が授与され、受講許可のあいさつがありました。

受講許可証を授与する原村の牛山町長
また主催者を代表して、茅野市の今井市長から「温暖化の中で、東京などの卸売市場関係者から当地域における農産物の生産供給に期待が高まっており、絶好のチャンスが巡ってきました」と挨拶がありました。

茅野市の今井市長の主催者挨拶
その後、来賓としてご出席いただいた信州諏訪農協の小平組合長からは、「農協として生産されたりんごはしっかり高値で販売し、選果場や直売所等の整備まで視野に入れて取り組んでいく」との激励がありました。

JA信州諏訪の小平組合長の来賓あいさつ
茅野市金沢地域でりんご生産をされている野口果樹園の野口代表からは、「りんごは1年に1回しか収穫できない。自分は就農9年目だか、まだ9回しか収穫していない。皆さんと一緒にりんご産地を作っていきたい」と、受講者の皆さんへエールを送っていただきました。

先輩りんご生産者の野口果樹園 野口代表からの激励
開会セレモニーの後、元長野県果樹試験場長でりんごの世界的な権威者であり、アカデミーの校長を引き受けていただく小池洋男先生から特別講演をいただきました。

アカデミー校長の小池先生の特別講義
通常りんごは10アール当たりおおむね2トンの収穫量がありますが、今回取り組む高密植栽培では、6トンの収穫が見込まれ、多い園では13トンの収穫もあります。さらに、栽培技術はシステム化、簡略化されているとともに、植えてから最短で2年後には収穫が可能になるとの説明もあり、受講者の皆さんは真剣に先生の講義に聞き入っていました。
開講式の最後に、富士見町の渡辺町長からご挨拶があり、「富士見町はニュージーランドのリッチモンドが海外友好都市ということで、中学生の派遣などを通じて交流を行っています。ニュージーランドでも高密植栽培(トールスピンドルシステム)が主流となっており、早期多収穫、品質の均一化、省力化を実現しているので、みなさんも頑張ってほしい」との激励がありました。

友好都市ニュージーランドの高密植栽培の状況も含めて挨拶する富士見町の渡辺町長
開講式の閉式後には、苗木や台木の注文数量の確認、講義の進め方などについてのオリエンテーリングも実施されました。
また、2026年1月14日から「りんごの生理・生態」「資材と補助金」の講義や実技指導が開始されます。

