国宝「縄文のビーナス」と重文「仮面の女神」
国宝土偶「縄文のビーナス」と重要文化財「仮面の女神」

国宝「縄文のビーナス」・重要文化財「仮面の女神」がイギリスの大英博物館で開催される「土偶展(仮)」に出展されます
大英博物館
期間
平成21年9月10日〜11月22日(予定)まで「土偶展(仮)」
東京国立博物館
期間
平成21年12月15日〜平成22年2月21日まで帰国展「土偶展(仮)」
出展を記念して「大英博物館出展記念鑑賞会」を開催します終了しました
期間
平成21年6月13日(土曜日)〜21日(日曜日)
この期間中、考古館の観覧料が無料となります
ところ
尖石縄文考古館
内容
国宝土偶「縄文のビーナス」と重要文化財土偶「仮面の女神」の発掘から指定までの過程などを当時の写真や新聞報道等の資料を展示します。
また、学習コーナーには、国宝土偶「縄文のビーナス」と重要文化財土偶「仮面の女神」に関する図書を集めたコーナーを設けます。
国宝「縄文のビーナス」※現在は、レプリカが展示されています
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棚畑遺跡は、米沢埴原田の工業団地の造成に伴い、昭和61年に発掘された、市内でも最大規模の遺跡です。この遺跡からは、縄文時代の前期から江戸時代までの生活の跡が見つかっています。特に今から約4000年から5000年前といわれる、縄文時代中期と呼ばれる時代については、この土偶をはじめ、膨大な量の優れた資料が出土しました。発見された住居址は150軒以上、完全に復元された縄文土器は600点にもなります。
縄文時代の集落は、何軒かの家がお祭りなどに使う広場を中心にして環状に作られますが、この土偶もその広場の中の土坑と呼ばれる小さな穴の中に横たわるように埋められていました。
全体像は下方に重心がある安定した立像形で、全長は27センチ、重量は2.14キロあります。
頭は頂部が平らに作られ、円形の渦巻き文が見られることから、帽子を被っている姿とも髪型であるとも言われています。文様はこの頭部以外には見られません。
顔はハート形のお面を被ったような形をしています。切れ長のつり上がった目や、尖った鼻に針で刺したような小さな穴、小さなおちょぼ口などは、八ヶ岳山麓の縄文時代中期の土偶に特有の顔をもっています。また,耳にはイヤリングをつけたかと思われる小さな穴があけられています。
腕は左右に広げられて手などは省略されています。また、胸は小さくつまみ出されたようにつけられているだけですが、その下に続くお腹とお尻は大きく張り出しており、妊娠した女性の様子をよく表しています。
全体のつくりは、主な骨格となる部分を組み立てて、それに幾つかの粘土塊を肉付けするように丁寧に作られています。表面はよく磨かれて光沢があります。また、粘土は雲母が混じっており、金色に輝いています。焼きは一部甘いところがあり、右足には表面がはがれ落ちていたか所がありました。けれども、一般に見られる壊された土偶とは異なり、完全な形で埋められたものであることは明らかです。
この土偶は、八ヶ岳山麓の土偶の特徴と造形美を合わせ持つことや、当時の精神文化を考えるためにも貴重な学術資料であることから、平成7年に国宝に指定されました。
重要文化財「仮面の女神」※現在はレプリカが展示されています
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「仮面の女神」の愛称をもつこの土偶は、茅野市湖東の中ッ原遺跡から出土した、全身がほぼ完存する大形土偶です。全長は34センチ、重量は2.7キロあります。顔に仮面をつけた姿を思わせる形であることから、一般に仮面土偶と呼ばれるタイプの土偶です。今から約4000年前の縄文時代後期前半に作られました。
遺跡のほぼ中央にある、お墓と考えられる穴が密集する場所で、穴の中に横たわるように埋められた状態で出土しました。右足が壊れて胴体から外れていましたが、これは人為的に取り外したことが明らかになりました。お墓に一緒に埋納されたものか、あるいはこの土偶だけが単独で埋められたものかは、今後の研究を待たねばなりません。
「仮面の女神」の顔面は逆三角形の仮面がつけられた表現になっています。細い粘土紐でV字形に描かれているのは、眉毛を表現しているのでしょうか。その下には鼻の穴や口が小さな穴で表現されています。体には渦巻きや同心円、たすきを掛けたような文様が描かれています。足には文様はなく、よく磨かれています。この土偶は、土器と同じように粘土紐を積み上げて作っているため、中が空洞になっています。こうした土偶は中空土偶と呼ばれ、大形の土偶によく見られる形態です。
中ッ原遺跡の「仮面の女神」と似た土偶は、長野県辰野町新町遺跡や山梨県韮崎市後田遺跡で出土しています。どちらも20センチほどの大きさであることを考えると、この土偶がいかに大きいかがわかります。
この土偶は、平成18年、重要文化財に指定されました。
鉢形・浅鉢形土器も同時に重要文化財指定に
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「仮面の女神」とほぼ同時期で、墓坑に埋葬された遺体の顔の部分に被せられていたと考えられる鉢形・浅鉢形土器8点も、縄文時代後期の葬送儀礼の様子をうかがい知ることができる重要な資料として、同時に重要文化財に指定されました。 |
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鉢被せ葬 |
指定された8点の浅鉢 |
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